支援事例
2024年度 群馬県よろず支援拠点事例紹介
財務・補助金活用・資金繰り計画
経営改善・生産性向上
DX化へ向け、明らかになった
経営課題情報セキュリティ支援
みどり市 有限会社 川島エンブ
DX化社内改善
当社は1958年に創業し、1996年に有限会社川島エンブとして法人化した。
衣服、帽子、スポーツウェア、マスク、刺繍絵画などへの刺繍で60年以上の業歴を有している。
各種生地へのプリントや小物(お守り、バック、ポーチ、マスク)の縫製受託も行っている。
当社の技術的特徴は、ジャガード刺繍、特殊刺繍、昇華転写プリントである。ジャガード刺繍は、複雑なデザインや細かい模様の精密な表現が求められ、特殊刺繍は独自の質感が求められる。また、昇華転写プリントは写真のようなリアルなイメージを再現する必要がある。
これらの技術は長い業歴の中で培われたものであり、様々な業種のお客様から指示を受けている。
支援内容
企業のDX化が求められていることは知っていたが、具体的にどのようにDXを進めていけば良いかを相談するために、群馬県よろず支援拠点を訪れた。
支援にあたり担当コーディネーターは、企業におけるデジタル化の現状についての分析・評価を行ったところ、デジタル化の推進によって事務部門の生産性向上が図れる可能性と課題が明確になった。具体的にはデジタル化を進めることによってセキュリティリスク(データのハッキングや情報漏洩のリスク)が増大すること、特に機密データや個人情報の保護が重要な課題とされた。
そこでコーディネーターは、企業における情報の管理と保護、情報セキュリティマネジメントの必要性について従業員に理解してもらうため、相談を重ねながら資料の改善と伝達法について支援をおこなった。
その結果、従業員がセキュリティマネジメントの重要性を理解し、情報セキュリティ意識の向上、企業として情報セキュリティリリスクの低減を図ることが出来た。
『勉強会』への参加から始まった
経営改善・後継者育成の伴走支援
伊勢崎市 矢内精工 株式会社
価格転嫁後継者育成
当社は昭和30年(1955年)に設立し、高品質のコンプレッサー、クラッチ部品、各種冷間鍛造部品を提供することにより顧客及び社会に貢献してきた。
『お客様から感謝され 全ての従業員が幸福を実感でき 地球にやさしいものづくりをする会社』を経営理念としており、強みとして下記のような点が挙げられる。
①何でもみんなで力を合わせてやるところ
②設備の自動化を自社開発して進めているところ
③新分野に挑戦し、新たな展開を全員で協力し、その幸福感を皆で分かち合うところ
④鉄とアルミニウム部材の一貫生産が出来るところ(冷間鍛造の技術を活用し複合技術として組み合わせている)
当社は、表面潤滑処理、熱処理なども行っており、その部品は世界中で使われている。
近年では、精密板金溶接の新事業も手掛けている。
支援内容
先代社長の時代から、様々な経営課題について、よろず支援拠点にて相談対応を行ってきた。
今回、『製造業の見積り戦略勉強会』に参加していただいたことをきっかけに、その後、担当コーディネーターと原価計算や価格転嫁交渉について課題解決にむけ相談を重ねてきた。
その結果、難しい価格転嫁交渉に粘り強く取り組まれることで、交渉で一定の成果が得ることができた。
相談時には、毎月の財務状態を見える化(グラフ化)することで、課題を早期に察知し、対処も速く出来ることも学んで頂き、現在も毎月のPDCA管理を一緒に行っている。
今後も、事業承継・引継ぎ支援センターの支援を得ながら、後継者に『後継者育成プログラム』を受講してもらうなど、マーケティング、財務状況の把握、生産性改善等、将来へ向けた経営に関する知識共有や、実際に困っている悩み相談に伴走しながら支援をしていく予定である。
ブロックパズルで気づきを与える
実務に活かせる事業計画策定支援
伊勢崎市 有限会社 小島椅子製作所
事業計画後継者育成
当社は昭和50年(1975年)12月に法人設立、椅子やソファーを専門とした家具製造を行っている。
令和5年9月に祖父から事業承継し、2代目小島誠也氏が社長に就任した。
令和6年3月に実際の商品を「見て・触れて・座って」を体験できるショールーム【Re Life】を併設した。
熟練した職人による丁寧な手づくりを特徴とし、近時では有名ベッドメーカーからベッドフレームの応需にも対応している。
さらに椅子・ソファーを新品同様によみがえらせる修理やリフォームにも丁寧に対応し、顧客の満足度も高い。
支援内容
よろずには、群馬県事業承継・引継ぎ支援センターからの紹介で、令和5年4月~9月にかけて「後継者育成プログラム」を受講していただいた。
その中で財務基礎知識に関しては、決算書の見方や会社のお金の流れについて学んでいただいた。
担当コーディネーターは、さらに銀行借入金に対する経営者保証の解除要件についてや、ベテランの職人をいかに束ねるかについてモチベーション等の観点からもアドバイスを行った。
その中でも「お金のブロックパズル」というツールについては、具体的な数字に落とし込みブラッシュアップを行ったことをきっかけに強く関心をもっていただいたようである。
プログラム修了後も、独自に事業計画策定時にも「お金のブロックパズル」は活用され、経営幹部や社員へのモチベーションアップや業績進展につなげていただいている。
対話を重ねながら「想い」を「言葉」に
経営理念と行動指針の策定を伴走支援
高崎市 株式会社 大和屋
経営理念事業計画
当社は、コーヒー豆の小売店及びカフェ飲食店を営んでおり、コーヒーを中心にやきものや食品・菓子類等の関連商品を複合的に取り扱っている。
1980年に創業者の平湯正信氏が7坪の小さな店舗を開業して以来、現在では高崎本店を中心に県内直営店4店舗、全国にグループ店39店舗を展開している。
事業承継も図り、2020年より平湯聡氏が代表に就任した。
大和屋は、「和の珈琲」を表現した、全国でも珍しい木炭で焙煎したコーヒー豆が特徴である。
日本各地のやきもの(コーヒーカップ)、またコーヒーに合うお菓子も取り扱い、「コーヒーのあるライフスタイル」を提案している。
常に革新を追い求め、2024年6月には旗艦店舗である高崎本店が改装工事を終えリニューアルし、同年10月には、前橋市六供町に新しいコンセプトの新店舗をオープンさせた。
各店舗ではスタッフとの会話を通じてコーヒー選びを楽しめる店づくりを行っています。
大和屋はコーヒーを通じて、「心和む豊かなくらし」を提供することを目指している
支援内容
2024年度は会社として大きな事業が次々に計画されていくことから、平湯社長は社員の一体感やモチベーション向上を高めていく必要を感じ、よろず支援拠点に来訪した。
担当コーディネーターは、社長や幹部とのヒアリングを重ね、対話の中から「企業のありたい姿」、「伝え続けていきたい想い」、「大切にしたい価値観」を明確にし、抽象的で漠然としていたアイデアを具体的な言葉としてかたち作っていけるよう支援を行った。
その結果、平易な言葉でありながらも心に響く素晴らしい経営理念と行動指針の作成に導くことができた。
社長は、作成した企業理念と行動指針を基に、従業員全員を対象とした説明会を開催した。この場で、経営理念の背景や具体的な意味が共有され、社員一人ひとりが理念・行動指針を自分事として捉えられるようになった。
この説明会を契機にして、高崎本店のリニューアルや前橋六供店の新店舗のオープンに向け、会社一丸となって実施することができた。
世代交代を機に経営基盤を強化!
ビジョンとお金の両輪経営を伴走支援
太田市 カナイリース 株式会社
経営基盤強化経営知識
当社は昭和58年(1983年)に建設仮設資材のレンタル業として設立され、令和4年9月より金井綾子氏が代表取締役を務めている。
土木建設工事で使用される組立式足場、支保工、脚立、布板、筋違いなどの軽仮設材を、工事現場単位や日単位、長期契約など柔軟なレンタル形態で提供している。
長年の実績により、大手ゼネコンから個人事業主まで150社以上との取引があり、特に短納期・高品質に強みを持っている。
経営理念「報恩謝徳」のもと、「安心・安全」「省力化・効率化」を提供し、建設業の安全性と効率性の向上に貢献するパートナーを目指している。「世のため、人のため」の仕事を通じ、幸せと成長を共に追求する企業である。
支援内容
令和5年3月に金融機関の出張相談会を通じて初回の相談を行い、以来経営基盤の強化を課題として支援を行ってきた。
担当コーディネーターは、経営者になって日が浅い金井氏向けに「なりたて経営者育成プログラム」を毎月1回、計6回実施し、財務管理、マーケティング、労務管理などの基礎知識を提供した。また、増収増益を目指した事業計画書の策定支援や毎月のキャッシュフロー計画書を活用したPDSサイクルの運営、得意先別売上表に基づく営業活動についても支援をおこなった。
以降もビジョンの策定、ビジョン実現に向けたキャッシュフロー経営についても継続的にサポートしてきた結果、令和7年度は増収増益を見込んでいる。
現在もオンライン相談を通じて経営課題の整理や解決に向けた支援を行い、ビジョンとお金の両輪経営を目指す経営者を伴走支援している。
広報戦略
老舗菓子店が生み出す新たな前橋銘菓
郷土愛を形にするデザイン支援
前橋市 風の子守唄本舗 長井屋
パッケージデザイン販路開拓
前橋市六供町に店舗を構える『風の子守唄本舗長井屋』。
昭和11年の創業以来、現在の代表である吉沢孝夫氏で3代目を迎える歴史ある老舗の菓子店である。
同店の看板商品『風の子守唄』は、60年以上前に孝夫氏が考案したもので、地元前橋産の卵や小麦粉を使用し、創業当時から変わらぬ製法で作り上げられている。
特にガス火オーブンを用いた焼き上げによる独自の香ばしさとサクサクした食感が特徴で、前橋市を代表する銘菓としての地位を確立している。
また、最中やどら焼き、こがねいもといった定番の和菓子も、一つ一つ手作りにこだわり続けている。
その丁寧な菓子づくりは、地域の方々から県内外のお客様まで幅広く支持され、創業から80年以上経った現在も、多くの人々に愛され続けている。
支援内容
よろず支援拠点には、令和5年6月、新商品である『赤城の焼きまんじゅう味サブレ』を開発中に、パッケージに関する相談で来訪いただいた。
担当コーディネーターは、印刷会社から届いたパッケージデザイン案と商品コンセプトのズレについて指摘を行い、再度、『新商品は、どのような魅力のある商品なのか』いった視点に立ち返りながら、デザインイメージの構築支援をすすめていった。
その結果、群馬県を代表する名山である赤城山が持つイメージを想起させる印象的な配色のパッケージに仕上げることが出来た。
完成した新商品をスーパーマーケットで販売を開始したところ、販売2日で群馬県内のマラソンイベント景品担当者の目に留まり、参加賞のグッズとして採用されるなど、群馬を代表するお菓子としてスタートダッシュを切ることができた。
総再生数は20万回以上!
職人のアイデア新商品を動画でアピール
藤岡市 Garden Four Style
SNSECサイト
当社は、外構工事、造園、造成といった分野で20年以上の経験を持つ代表の栗田氏が、現場の視点に立った商品開発をおこなってきた。
当社の開発理念は「現場で役立つ、現場で必要とされる製品の提供」である。
これまで培った技術や現場経験を基に、一輪車に取り付ける独自のアタッチメントなど、実用的で利便性の高い製品を次々と生み出してきた。
当社の強みは、製品の開発から販売までを一貫して手掛けていることであり、SNSを通じた情報発信やオンラインストアでの販売も積極的に行っている。
これからもお客様とのコミュニケーションを重視し、現場の声を大切しながら課題を解決する新しいアイデアを提案し、業界における作業効率の向上に貢献していくべく事業をすすめている。
支援内容
よろず支援拠点には、令和5年2月の初来訪から、広報活動を中心に支援をおこなった。
担当コーディネーターは、代表の栗田氏の外構工事や造園工事での20年以上の実績経験を活かした、「職人目線で本当に役立つ商品」、「現場での効率化を追求したアイデア商品」をSNSで積極的に発信することをアドバイスした。
特に、動画制作については、視聴者に訴求できるコンテンツ、構図や編集技術について細かなサポートをおこなった。
アドバイスを基に、インスタグラムやYouTubeを中心とした動画発信を積極的に展開した結果、動画総再生数は20万回以上にのぼり、話題性や独自性を高く評価されるようになった。
この商品が評判が高またことで、直接販売だけでなく、これまで取引のなかった地元の金物店での取り扱いも実現することができるようになった。
担当コーディネーターのアドバイスを基にスタートしたECサイト「BASE」と合わせ、これまでに約100個の売り上げを達成することができた。
今後も継続的に発信強化と販路拡大を支援していく予定である。
プレスリリースで会社の発信力アップ!
老舗酒類卸業の挑戦を支える広報支援
高崎市 株式会社 岡村
プレスリリース広報支援
当社は高崎市にて1919年より創業の酒類・食品総合卸業社である。
高崎市にある本社のほかに県内をはじめ埼玉県・栃木県に4支店を構え、全酒類・食品・アルコール製剤などを販売している。
2017年9月より、「絶メシ」(=「失うには惜しく、絶やしてはならない絶品グルメ」)がテレビをはじめ多くのメディアにて取り上げられ、全国的に認知度も上がり、話題となったことから、当社では高崎絶メシリストに載る3店舗様にご協力いただき、企画・製造・デザイン・販売すべてを「オール高崎」で実現した、「『高崎絶メシ』高崎市内三銘店の絶品商品セット」を2024年7月より販売することになった。
支援内容
相談企業は長年、事業者向けに酒類・食品総合卸を行ってきたが、一般消費者向けに販売経験が少なく、この新商品をどのように広告宣伝をしていくかについて対策を求めよろず支援拠点に来訪した。
担当コーディネーターは、商品の持つ話題性、地域性に着目し、プレスリリースを作成してマスコミ発信をおこなうことを提案した。
また、商品がふるさと納税品として取り上げられることから、高崎市にも呼びかけ、商品のPRの場を設けてはどうかとアドバイスをおこなった。
そこで相談企業は、作成したプレスリリースシートを高崎市に送付するとともに表敬訪問を行い、同日取材に来たマスコミに対してプレス発表会を実施した。
その様子は地域新聞を始め大手ポータルサイトのネットニュースとしても取り上げられ、大きな反響を呼ぶこととなった。
その結果、マスコミ掲載当日から、問い合わせの電話が多く寄せられ、売上貢献に繋げることができた。
まずは何屋なのかを分かりやすく!
どこにあるか分かりづらい住居兼店舗の広報支援
玉村町 ココから〜Body Conditioning〜
店舗外装広報支援
代表の千代田氏は、病院〜デイサービス〜放課後デイサービスと経歴を重ねてきた。その中で、より患者に寄り添えるサービス・施術を求め、関節の潤滑調整をする『タウトニング®️』に出会い、それを広めるべく2022年に藤岡市で開業した。
その後、より充実した施術環境を求めて2024年には玉村町に移転。
現在、院内での施術はもちろんながら、マルシェ等のイベントへの出展、公民館での健康講座など活躍の幅を広げている。
2025年1月、『解決困難な身体の不調に応えるゴッドハンド治療家15選(文芸社)』に選出された。
支援内容
2024年に玉村町の住宅兼店舗への移転。理想的な物件ではあったものの、住宅地の真ん中に位置するため、店の認知がされづらいことを課題と感じ、その対策を求め、よろず支援拠点に来訪した。
担当コーディネーターは、店舗の認知度を上げるため、SNSなどWebの施策もしつつ、まずは分かりやすく布看板などで、「普通の民家ではなく、整体院」であることを示し、お客様が迷わず来店できるようにすることが先決であるとアドバイスをした。看板制作にあたっては、イメージを業者に伝えることに苦戦していたこともあり、デザインデータのチェックや印刷会社への入稿方法などについて細かく伴走支援をおこなった。
その結果、制作された看板は好評で、お客様からは「あの緑の看板の…」と言うコメントも増え、徐々に認知されるようになってきている。
経費を掛けずに集客力強化
ブランドイメージを向上させるIT活用支援
伊勢崎市 ナラティブハート
ブランドイメージ向上広報支援
当社は2023年11月に創業したがん専門のカウンセリングサービスを提供する企業である。
創業者は30年間の看護師経験を経て「親友のようながん専門カウンセラー」として独立・起業を果たした。
カウンセリングを通じ、がん患者やその家族などの心のケアや、患者と医師とのコミュニケーションの改善をサポートするような専門的なアドバイスを行っている。
利用者のニーズに合わせて対面やオンライン、LINE、電話といった様々な手段でカウンセリングを提供している。「親友のような」というコピーの通り、利用者に寄り添い、より的確なアドバイスができるよう、自らも専門的な知識の取得に余念がなく、医療関係者とのコミュニケーションや勉強を続けながら利用者の精神的サポートや問題解決に取り組んでいる。
創業間もないながらも、専門性と温かみのあるサービスが支持を集め、新聞の取材やコラムの掲載もあって、その活動が徐々に広がりを見せている。
支援内容
創業前によろず支援拠点を知り、創業に向けて集客やIT活用に関する包括的な支援をしてほしいとのことで来訪された。
担当コーディネーターは、まず、Instagramを活用した発信内容や運用方法についてアドバイスをおこない、フォロワーに響く投稿の企画やサムネイル画像の作り方、ハイライト機能の活用法、ストーリーズでの個性の見せ方などを提案した。これにより、彼女らしさのある魅力的なブランドイメージを強化するアカウント作りを実現できた。また、Canvaなどの手軽にできるデザインツールの使用方法の提案、さらに、ネット予約やLINEを活用した予約システムやzoomを活用したオンラインカウンセリングの導入を支援し、顧客とのスムーズなやり取りと効率的な集客が可能になった。
これらの取り組みにより、創業1年でInstagramフォロワー約2,000人を獲得し、ネットやLINEを活用した集客が売上向上に大きく貢献している。これらの成果は、がん患者やその家族に寄り添うサービスの提供をより多くの人々に届ける基盤となっている。
財務・補助金活用・資金繰り計画
管理会計の導入と
金融機関も納得の資金計画を支援
前橋市 CARfe’s inc.
クラウド会計資金繰り表
代表の畦上氏は、自動車業界で培った経験や知識を活かし、2019年2月に前橋市内で自動車販売店を設立した。
その後、2024年に同市内において新店舗を建築し移転。
新店舗では店内にカフェスペースを設け、畦上氏の奥様が作るケーキやこだわりのコーヒーを楽しむことができる。
店舗内の雰囲気作りにもこだわりを持ち、車に不慣れな女性の方や、初めて店舗を訪れる方でも気軽に立ち寄れるような工夫をしている。
開業当初からメインで販売している車種をダイハツのコペンに絞ることで当車種の愛好家に対して専門性に特化したサービスを提供している。
近年では、コペン以外の様々な車種も取り扱っており、販売後のアフターサービスを徹底することで顧客満足度を向上させている。
自動車部門、カフェ部門共に既存顧客へのサービス向上を企業理念に更なる事業展開を目指している。
支援内容
よろず支援拠点では数年前からクラウド会計の導入、自計化への取組みなどで継続的な支援を行ってきた。
今年度(2024年)は、予定していた新店舗建築にむけて、「管理会計の導入」と「資金繰り表・資金計画書の策定」の2つの支援を主に行った。
「管理会計の導入」については、すでに自計化が完了していたことから、担当コーディネーターは、前月試算表の数値をもとに粗利益率・在庫回転率・流動比率を分析することを提案。
その結果、販売単価改善による収益率の上昇、仕入過多や過剰在庫を防ぐことにつながった。
「資金繰り表・資金計画書の策定支援」については、管理会計導入により得られた各数値の分析結果を表記するようアドバイスしたところ、策定された計画書は金融機関にも好印象を与え、希望融資額どおりの資金調達を実現することに繋がった。
現在、新店舗建築後の資金繰りも安定しており、今後のさらなる事業拡大が期待されている。
テイクアウト専門からイートインも可能に
補助金を活用した店舗拡大支援
高崎市 高崎ウルスタ丼
補助金活用リニューアル
当店は令和3年にテイクアウト専門店としてスタートした。
店主の天野氏は若い頃に海外を放浪、その後「食でお客様を笑顔にする」喜びを再確認し、それまでの自身の経験から飲食を生涯の職と決めた。
店名の「ウルスタ」は「ウルトラスタミナ」のことで、その名のとおり、大盛文化が根付く群馬でさらに衝撃のスタミナで食欲旺盛な胃袋を満たしている。
特に、お客様の7割以上が注文する「本気の唐揚げ」は、『空腹時に脳裏思考を駆け巡るほどの中毒性』があると高評価を得ている。
このたび、テイクアウトでは味わえない作り立ての美味しさを楽しんでもらおうと、店舗内にイートインのスペースを拡張した。
考え抜かれた調理オペレーションは混雑時にもお客様を待たせることなく、また、中休みのない営業時間は、忙しいサラリーマンや地域の人たちに重宝されている。
支援内容
よろず支援拠点へは地元の金融機関の紹介で来訪された。
当初はテイクアウト専門店として集客や広報活動についての相談であったが同じビルの隣のテナントが空いたことをきっかけに、以前から事業計画として暖めていたイートインスペースの拡張を検討することになった。
店舗拡張にはリニューアル工事や備品の購入が必要だったため、担当コーディネーターは工事費用の一部を補助金(小規模事業者持続化補助金、まちなか商店リニューアル助成事業補助金)を活用することを助言し、支援をおこなった。
その結果、補助金は採択され、イートインスペース拡張の工事も順調に終わり、令和6年11月にリニューアルオープン。
これまでのテイクアウトに加え、あらたにイートイン利用客も増えている。
今後はより多くの人に知ってもらうため、SNSの活用やプレスリリースなどによる広報戦略を支援していく。
クラウド会計で、数字に強い経営者に!
「利益の出る店づくり」を支援
前橋市 美容室PANIC
財務改善業務効率化支援
相談者は、勤務美容師として29年の経験があり、これまでの努力が実を結び、一定の顧客がついてきたこと、お客様一人ひとりに寄り添ったサービスが提供できるようになったことから、独立開業を考えるようになった。
そのような中、よろず支援拠点を知り、創業相談を重ね、令和6年3月に独立開業する。
開業にあたり、勤務先代表者の協力があったことや、初期費用を抑えることから、新規に店舗を構えるのではなく、社内独立型を選択した。
現在も、東京まで研修に通うなど自己研鑽の意識は高く、「お客様の満足度が高い店づくり」を目標に掲げると同時に、「利益の出る店づくり」も目指しならがら、独立店舗のオープンを次の目標に掲げて日々の接客を行っている。
支援内容
来訪のきっかけは、よろず支援拠点を利用しているお客様からの紹介で、令和5年10月に当拠点を来訪された。
担当コーディネーターは、経営力向上に役立つとして、クラウド会計を使った経営管理の導入についてアドバイスを行った。
クラウド会計は、リアルタイムでの財務レポートと分析を提供し、これにより経営者は即時に財務状況を把握し、迅速な意思決定を行うことができるメリットがある。
当初、相談者は経理知識がないことやパソコンが不得手なことから、クラウド会計の導入に不安があったが、持ち前の挑戦心で、新規にパソコンを購入し日々操作することにより、今では完璧に使いこなすまでに成長した。
現在は、営業利益率を上昇させるため、財務諸表の分析を通して問題点を抽出し、改善指導を実施している。
美容業界は開業数が廃業数を大きく上回っており、様々な業態の競合店が増える中で、顧客の減少に悩む事業者も多くなってきている。
今後も競争力のある店舗造りの実現に向け支援を継続していく。
事業承継
事業承継に向けた組織体制構築
社員のキャリアプラン作成ヘ向けた伴走支援
高崎市 株式会社 シミズプレス
事業承継キャリアプラン
当社は昭和43年の創業以来、金属プレス加工を軸に金型の設計製作、スエージング加工などにおける技術向上に取り組んでいる。
様々なお客様のニーズに対応して、よりクオリティの高い製品づくりに努力を積み重ね、出来ないを可能にすることを心掛けてきた。
今日では、自動車部品から高圧ガス容器部品、医療機器部品、オーディオ部品まで幅広い製品分野をカバーする生産技術を確立している。
当社の強みは、国内でも珍しいスエージング加工技術であり、全国からの受注も増加している。また、当社オリジナルのデザインパイプは、エクステリアやトラックの架装、バイク部品など、デザイン性を重視する業界に数多く採用されている。
最近ではアメリカへの輸出も行い、ハーレーダビッドソン用のカスタムパーツとしても話題を呼んでいる。
当社は、固定概念に囚われることなく、積極的に異業種とのコラボレーションを図り、生産者・販売者・購入者、全ての人に必要とされる技術開発を進め、発展的成長を遂げて行くことを目指している。
現在、次世代に向けた事業承継について全社を挙げて取組を行っている。
支援内容
相談企業は、計画的に事業承継を進めるため令和2年度に群馬県事業承継・引継ぎ支援センターにて「事業承継計画書」を策定したことをきっかけによろず支援拠点へ来訪した。
担当コーディネーターは計画書のモニタリングの中で、幹部候補社員について、具体的な意識づけの必要性を説明し、幹部候補3名の社員に対してセルフキャリアドックを取り入れた、3年後のキャリアプラン作成の支援を行った。
担当コーディネーターは、個々のキャリアプラン作成の過程において、過去からのキャリアの棚卸や、今後取り組むべき課題について具現化するようアドバイスをおこなった。
その結果、キャリアプラン上で「本人が仕事上で取り組む事」・「組織として取り組む事」・「仕事以外の課題」等が見える化され、各自が果たす役割に向けてのスキルアップの目標が明確となった。
その中で「組織として取り組む課題」については、役員と同席して相談を重ねることで改善の糸口の共有が図られた。
今後、後継者が目指すDX化のサポートや組織体制構築に向けてのモニタリングを継続しながら、必要な情報等も共有して事業承継まで支援を継続していく予定である。
「後継者育成プログラム」で自社の経営課題を発見、
新規事業展開へ向けた支援
前橋市 株式会社 大道(ダイドウ)
事業承継キャリアプラン
当社は1981年創業の葬祭用品卸売事業を営む企業である。
本店では全国の葬祭グループや地域の葬儀店に祭壇やひつぎ等の仏具の卸売りを行い、支店(赤城店)では地域の一般客を対象とした葬儀サービスの提供や仏具販売も行っている。
当社の強みは、小回りの利く柔軟な対応により、葬儀に必要な祭壇や仏具をワンストップで提供できることであり、顧客の信頼を得ながら順調に事業を拡大してきた。
しかしながら昨今の葬儀市場では祭壇・返礼品等の簡素化や葬儀の規模縮小が進んでおり、一件当たりの単価が減少するなど厳しい環境への対応が急務となっている。
また社内に目を向けると社長が高齢化しているため、後継予定者である長女へのすみやかな事業承継がもう一つの課題となっている。
支援内容
令和4年11月から計7回の後継者育成プログラムに参
加していただいた。
後継者育成プログラムとは当拠点と群馬県事業承継・
引継ぎ支援センターが連携して行う取組であり、後継者候補の経営に関する知識の習得を目的としてよろず支援拠点の専門家がチームでサポートをおこなっている。
今回は中小企業診断士による自社分析・経営戦略の策定及び財務分析に加え、社会保険労務士による労務管理、ITコーディネーターによるECサイト強化等の支援といった、各コーディネーターの専門分野を活かした支援を行ってきた。
事業者はローカルベンチマークを活用した自社の事業分析を行う中で、顧客である葬儀社とのコミュニケーション不足という課題に気づき、得意先や地域との関係強化のために新事業として「お香のワークショップ」をスタートすることになった。
新事業展開に当たっては、WebサイトやSNSの活用方法やプレスリリースを利用した広報戦略など、継続して支援を行っている。
地元に愛されるラーメン店を事業承継
経営安定に向けた支援
前橋市 チャイナハウス
事業承継事業計画作成
代表の新藤氏は、前職では飲食店向けの物販をしていた。
仕事を通じ、飲食店の立ち上げに関わっていく中で、いつしか自分の店を持ちたいとの思いを抱くようになった。
そのような中、昭和51年に創業したが後継者不在だったラーメン店の存在を知り、事業を承継することを決意。
しばらくそこで勤務しながら経験を積み、令和6年8月に承継することになった。
昔ながらのラーメンとして地域で愛される先代からのメニューと味を受け継いでいる。
支援内容
よろず支援拠点には、事業承継サポートセンターから紹介がきっかけで来訪された。
その当時は店舗の承継前であり、事業承継へ向けた融資やそれに伴う事業計画作成について数回にわたり来訪いただきながらアドバイスを行った。
店舗を承継した後は、まずは経理基盤をしっかりさせることを目指し、日々の売上と会計処理について会計ソフトを活用しながら継続的に支援を行った。
個人経営の飲食店であり、ともするとどんぶり勘定となりがちではあるが、そこから脱し、将来的には、融資や補助金の活用も視野に入れ、POSレジの導入といった効率的な事務体制を整えていく予定である。
よろず支援拠点では、Webでの情報発信といった支援も行っており、今後の更なる売上拡大・事業成長に向けて支援を続けていく予定である。
販路提案
クラウド会計の導入から始める
新規販売チャネルの拡大を目指す企業の伴走支援
東京都品川区 pop up dress 株式会社
販路拡大クラウド会計
当社は2013年に設立され、ドレスアップアイテムに特化したブランド「popupdress」を展開している。
「popupdress」は、トレンドやシーズン、体型から解放された新発想のドレッシングウェアを提案し、性別を問わず多彩なニーズに応えてきた。
当社の製品「palette」は、山形県米沢市にで織られたシルクタフタを使用し、中央に通したリボンを絞ることで立体的なフォルムを簡単に作り出せる。
ネックウェアとしてだけでなく、ボレロや帽子など、多様な着こなしが可能で、普段使いからフォーマルまで幅広いシーン対応している。
2019年度には、「palette」がグッドデザイン賞を受賞し、そのデザイン性と機能性が高く評価されました。
当社は、環境への配慮や国内繊維産業への貢献を重視し、流行に左右されない長く愛用できるアイテムを提供している。
2023年には法人化をし、国内での販売に留まらず海外への展開も行なっている。
支援内容
2024年より、法人化を機に導入したクラウド会計導入支援をきっかけに、オンライン相談を通じて、freee会計を活用した会計経理の自動化、効率化を支援した。
リアルタイムに会社に必要な数字の見える化を実現する体制を構築することができた。
また、未来志向での事業計画の策定における伴走支援を行い、特に海外展開を始める際の課題に対して、販売価格や販売チャネル、販促費用の戦略的な運用支援を実施した。
百貨店を中心とした出店スタイルだけではない新しい販売スタイルの確立に向けてスタートを切っている。
現在でも、安定的なバックオフィスの運用、計画の予算実績の振り返りと調整、海外展開や販売チャネルの拡大に向けた支援を行なっている。
広告業が取り組む「空き家」問題
商品開発と販路開拓を支援
高崎市 株式会社 ナドクリエイト
販路開拓商品開発
代表である加藤氏は、これまで中小不動産企業を中心に広告の営業活動を行ってきた。
その経験から地方が抱える「空き家」の問題に直面し、その解決策について考えるようになった。
地方には売りにも出ていない、活用もされていない、劣化していくだけのほったらかし状態
の空き家が多いことに着目し、オーナーの意識にフォーカスした空き家オーナー向け情報誌「re×Life.」を開発、創刊をすることにした。
県内の空き家の状況としては、リセールが叶う不動産については積極的に販売についての動きがあるが、街中から離れた農家や農地に隣接する空き家を経費をかけて販売に繋げる動きは少ない。
一般人にとって難しくとっつきにくいテーマである不動産の情報・知識を親しみやすい紙の冊子で優しくインプットすることで空き家所有者の意識を変え、積極的な流通を促している。
支援内容
相談企業は、前職での経験から、ニッチな不動産分野の情報や活用法など載せた実用的な情報誌「re×Life」の創刊を行ったが、販売方法に関して課題を抱えていた。
相談を受けたコーディネーターは、フリーペーパーとして広告収入の利益を増加させる事について助言した。
具体的にはフリーペーパーの設置場所等の情報分析を行い、情報誌としての役割や空き家に対して広告主のベネフィットを一番に考えることが、情報誌の増版、設置場所の増加につながることから、事業の安定を目標にしてコンテンツ分析など支援を行った。
その結果、郊外の空き家の農家についの利活用が地域の過疎化や人口抑制に繋がる事、空き家の相続予備者に対しての情報提供が収益増収に繋がることが明らかとなった。
今後は不動産情報とともに、負の財産の相続になりつつある山林などの情報発信も予定しており、社業の収益増額に繋がる事業として期待されている。
創業支援
~日常にリゾートを~
オリジナルブランド構築に向けた創業支援
桐生市 STRIONA
創業ブランディング支援
相談者は、専門学校でファッションデザイナーを志していた在学中にフラダンスの衣装製作と出会い、これまでに1,000着以上のフラダンス衣装をオーダーメイドで手がけてきた。
14年以上にわり経験してきた縫製業の現場では、低賃金や長時間労働など、業者が直面する厳しい現実があり、相談者は、縫製業界でも「MADE IN JAPAN」の素晴らしさを守りつ、若者が憧れるような縫製業を創り上げることが、アパレルデザイナーの使命だと考えるようになった。
そこで相談者は、フラダンス衣装のオーダーメイド製作を軸に、ハワイアン・リゾートカジュアルを展開する小規模SPAファッションブランド「STRIONA」を創業した。
卓越した縫製技術と優れたデザインセンスを強みに、お客様一人ひとりの要望に応え、体にフィットし、美しいラインを引き立てるハワイアンウェアを提供している。
支援内容
相談者は縫製技術とデザイン力には自信はあるが、経営に関して学んだことが無かったことから、群馬県よろず支援拠点と地域金融機関が共催する創業スクールに参加した。
スクールでは、よろず支援拠点のコーディネーターが講師となり、創業に必要な「経営」「販路開拓」「財務」「人材育成」といった基礎知識の講義と相談支援をおこなった。
コーディネーターは、「STRIONA」のブランドコンセプトを構築するため、顧客と自社と競合先を分析し、「誰に・何を・どのように」提供するビジネスについて一緒に検討し、事業計画の作成支援を行った。
さらに、生産性向上を目的とした特殊ミシンの購入のため、小規模事業者持続化補助金の創業枠を活用することをアドバイスした。
創業スクール修了後も、桐生商工会議所および地域金融機関と連携しつつ補助金申請の支援を続けたところ、無事採択に結びつき、特殊ミシンを導入。
事業も順調に進められている。
長年の夢が現実に!
地元の魅力を伝える店づくりを支援
伊勢崎市 いせさき銘仙の店 華々-HANABANA-
創業計画補助金活用
当店は令和6年3月3日に開店したアンティーク伊勢崎銘仙の専門店である。オーナーは伊勢崎市在住で若いころから地域の名産品である銘仙に魅せられ、いつか銘仙を扱う店を持ちたいと願っていた。
販売しているのは、100年近く前のアンティーク銘仙のほか、アンティーク着物、銘仙のハギレ、銘仙グッズ、着物を着る際に使えるアンティーク半衿、帯揚げなどの小物類である。現代の「着物」という固定概念にとらわれないアンティークの着物は、見ているだけで楽しくなるようなデザインで構成されている。
また、販売だけでなく、自治体や企業と連携してキモノイベントの企画し、地元の活性化にも協力している。
支援内容
オーナーは5年ほど前に行われた創業セミナーに参加し、アンティーク伊勢崎銘仙に関わるショップの開店を目指していた。しかし、当時は諸般の事情により創業は見送らざるを得なかった。しかし創業への想いは変わらず、状況が整う見通しが立ったことを契機に改めてよろずに来訪することにした。
当時の創業セミナーを担当したコーディネーターが継続して相談対応をすることになり、店舗コンセプトの確立、創業計画の作成を中心に支援をおこなった。また、開業地自治体による補助金の活用も検討を行い、支援を進めた。
結果として、無事補助金も採択することができ、思い描いたとおりの店舗を開業することができた。
開業後も集客につながるイベント企画や、来訪者へのフォローの仕方などについても継続的に支援を行っている。
法律相談
法律相談集
下請法違反
下請け事業者への、下請法に照らした対応と今後の取引関係への影響についてのご相談。
元請事業者は、下請事業者が代金減額に応じざるを得なくなるよう、ときには巧妙に、ときには取引関係上の立場を利用して要求してきます。
それが不合理な要求であり下請法に抵触するものであったとしても、今後の取引関係への影響を懸念して、下請法に基づく対応に出ることを躊躇している下請事業者は多いのではと推察されます。
不合理な要求を受け入れてきた下請事業者が声を上げ、不合理な要求に応じる必要はないと主張することで、今後の取引関係への影響が出ることを考慮せざるを得ません。
現在、下請法の改正が議論されているところですが、同様の事例の再発を防止するような抜本的な解決につながる法改正の実現が期待されます。
従業員問題
「退職した従業員から損害賠償請求を受けた」、「在職中の従業員の勤務態度に問題がある」などのご相談。
前者については、支払う必要があるのか、あるとして金額は適当かの段階を踏んで検討する必要があり、従業員側の主張内容を踏まえてアドバイスさせていただきました。
後者については、勤務態度不良等を理由とした懲戒処分を検討する必要があること、かかる対処を通じての勤務態度の改善を図り、改善がなければ解雇ないし退職勧奨も検討する必要があることなどをアドバイスさせていただきました。
従業員の問題は、事業をしていれば必ず直面するものです。いざというときの対処ができるよう、日頃からの準備が必要です。
事業主として、従業員の就業環境の整備は当然求められますし、他方、問題社員への対応として就業規則の整備もしておかなければなりません。
いずれも大変重要なものです。
これらについてのご相談があれば、こちらもお気軽にご相談ください。
代表者の業務執行不能
代表者が突然の体調不良により業務執行が不能になってしまったとのご相談。
目の前の業務をどうするかは当然重要ですが、今後の対応をどうするかも考える必要があります。
双方の観点から、事業の状況を踏まえてアドバイスさせていただきました。
事業の今後を考えるにあたって、法人の場合、会社の株式をどなたが所有されているのか(株主が誰か)によって対応が異なります。
代表者が100%の株式を所有している場合で、代表者が意思表示すら困難となると、法人(会社)に関する全てについて意思決定ができなくなってしまいます。
当然、株式譲渡もままなりません。
成年後見制度の利用を視野に対応を検討することになります。
事業承継における早期着手の重要性は、従前より指摘されているところです。
事業承継をお考えの事業者・代表者様には、企業価値を落とすことなく円滑な事業承継ができるよう早期の着手をお願いしたいです。
気になることがあればお気軽にご相談ください。
最後に
今回ご紹介した相談事例は、下請法違反、事業承継問題、従業員問題といった、報道もされたトピカルなもの、従前からある典型的なものですが、どれも事業をしていれば必ず直面する問題といえます。
問題の対処は、早めの着手が問題が大きくなることを防ぎ、早めの解決につながります。
また、早めの着手という意味では、問題が起きた後の事後対応ではなく、問題が起きないようにとの事前の対応も重要です。
どうぞ、お気軽によろず支援拠点の相談をご利用ください。「ご相談はお早めに。」
労務相談集
従業員の採用について
従業員の求人を出しているが、応募者が全く集まらず困っている相談が多く寄せられています。
近年、人手不足が深刻化し、多くの企業が従業員の採用に困っています。以前は求人を出せば比較的簡単に採用できましたが、現在はそうではありません。
しかし、こんな時代でも以前と同じように採用ができている企業も少なくありません。そこには必ず原因があります。その原因を突き止め、応募者が来るようにするには何をすればいいのかをよろずでは提案をしています。実際に対策を取ることで、希望する人材が採用できたケースが多くありました。
問題社員について
トラブルを起こしてしまう、あるいは指導しても仕事が全くできない問題社員に対し、頭を痛めている経営者は非常に多いです。
こういった問題社員が出てしまったときは解雇をしがちですが、現状は、従業員を解雇するにはかなりのハードルがあり、解雇は非常に難しくなっています。
そして、インターネット等の普及により、社員の側も知識を備えており、さらに困難になっています。
このような点を踏まえて、解雇が少しでも有効になるように、トラブルを起こした都度、きちんと書類をとって、段階を経たうえで、対応するようにアドバイスをさせて頂いてます。
また、実際に解雇はせずに和解に持ち込むためのポイントについてもアドバイスさせて頂くこともよくあります。
助成金について
雇用関係の助成金についての相談も多く寄せられました。
特に非正規から正規雇用に転換したときに要件に該当すれば支給されるキャリアアップ助成金や、最低賃金を引き上げたときに要件に該当すれば支給対象になる業務改善助成金の相談が多いです。
これらに限らず、助成金の相談を受けたときには、その企業にあった助成金について案内をさせて頂いてます。
助成金の詳細についてだけでなく、導入方法や注意点なども含めて、よろずではアドバイスをさせて頂いてます。
初めての従業員を雇ったときの対応
自分1人や家族内で事業を行っていたときは問題ありませんが、他人を雇ったときから様々な義務が発生します。
例えば労働基準法の適用だったり、労働者災害補償保険(労災保険)への加入、要件に該当すれば雇用保険への加入、社会保険(健康保険、厚生年金保険)への加入などです。
また、給与計算の際に、各種保険料や各種税金が発生します。従業員を雇用すると色々とやらなければならないことが発生するので不安を感じている経営者が多くみられます。
よろずでは、そのあたりを踏まえて、初めて従業員を雇ったときの注意点や、各保険への加入手続きについて詳しく、そして分かりやすくすることを心掛けながら説明させて頂いてます。
上記の事例は、よろず支援拠点でお受けした相談事例の中の一例に過ぎません。
様々な業種の事業者から様々な相談をお受けしています。
経営をする上で「ヒト」に対する悩みが非常に多くなります。
そして社長さんお一人では答えがなかなか見いだせないケースも多いです。そんな「ヒト」に対する悩みに対して相談に乗るのが私たち社会保険労務士です。
ほんのささやかな悩みから、眠れなくなるくらいの大きな悩みがあるかと思います。
そんなときは思い切って私たちにご相談下さい。
「相談して良かった」「頭の中がモヤモヤしてたのがすっきりした」「これで前を向いて頑張れる」と思って頂けるよう、そして、みなさまのお悩みを解決できるよう、全力で相談に乗らせて頂きます。
あるテーマの経営課題の相談の中で、お話を聞いているうちに違う悩みが出たりして、1回の相談で色々な課題についての相談になることもよくあり、相談を通じて一気に解決できて喜んで帰られる相談者もおります。
とにかく、小さなことでも遠慮せず、お気軽に相談に来ていただけると幸いです。